ノブナガの仮想通貨日記

1991年生まれ。2014年に仮想通貨投資を始めました。暗号通貨に関することを記事にします。

仮想通貨においてPoSは成立するのかー田中氏のPoS理論をもとに

どうもー。ノブナガです。

 

今日は少々硬派なテーマについて。 

現在、時価総額上位の仮想通貨の多くはPoWというアルゴリズムで動いています。 一方で、PoSという全く異なるアルゴリズムも存在し、PoWに比べて、こちらの方がエコであるとも言われてします。

 

今日はPoWとPoSについて深く掘り下げ、「仮想通貨においてPoSは成立するのか?」を全2回で検討していきたいと思います。

 

前編の今日は日本の暗号通貨界の重鎮、田中氏のProof of Stake(PoS)についての記事を取り上げます。

 

田中氏のツイッターアカウントはこちら↓

田中😇 (@tanaka_bot_1) | Twitter

 

まず初めに紹介すると、田中氏は間違いなく今抑えておかなければならないビットコイナー(ブロガー)の一人です。暗号通貨についての造詣も深く、特にPoSを一刀両断した本記事は私自身に大きな影響を与えています。

medium.com

上記の記事は一言で言えば「PoSを採用する暗号通貨に未来はない」ということを説明しています。本記事について私なりの補足などを加えながら、理解がより深まるように解説を加えていきます。

※まずは田中氏の記事を一読することをオススメします。

 

 

PoWとPoSのシステムとは

Proof of Work(PoW)とProof of Stake(PoS)について、もう一度簡単に確認しましょう。

PoWはマイニングによって通貨の信頼を担保している

PoWとはマイニングという計算をすることによって取引の承認が行われる仕組みです。マイニングは膨大な桁数の計算(ハッシュレート)を瞬時に行い、正解に最も早く辿り着かなければ報酬は得られません。計算を行うことで不正を排除できる仕組みとなっている一方で、電気代などといった実費用がかかります

PoWで不正取引を行うことは困難で、マイニングのシェアを51%以上占めない限り不正を行うことは不可能と言われています(詳細は51%attackで検索してください)

 

PoSは不正を行うインセンティブをなくすことで通貨の信頼を確保する

一方でPoSとは保有者の承認によって取引の承認を行う仕組みです。なぜこんな簡単な仕組みが成り立つかというと、保有者が経済合理的に振る舞えば、正しい取引の承認を行うことが期待できるからです。

どういうことかというと、もし保有者が不正取引を認めると、当該通貨の信頼性が損なわれます。そうするとその通貨を保有する人が減り、結果として通貨自体の価値が落ちることになります。自ら通貨を保有しているのに通貨の価値が下がって欲しい、と思う人はいないでしょう。ですから、正しい取引の承認を行うことが期待できるのです。このような仕組みであるがために、PoS通貨はマイナーなしで成立しています。

 

PoSの問題点

①格差が拡大する

 田中氏は記事中でこのPoSの前提を述べたうえで、PoSの問題点として、格差の拡大を上げています。

 例えば、10コインを持つユーザAがマイニング報酬として月に0.1コインを受け取った場合、1000コインを持つユーザBは10コインを報酬として受け取ることになります。 この世界での1ヶ月の生活費が平均で1コインとすると、ユーザAはマイニング報酬とは別に働いて0.9コイン稼がなければ赤字になってしまいますが、 ユーザBは何もしなくても9コイン黒字となり、その分資産が増えることになります。 PoS経済圏の中では、格差は常に拡大し続けることになるのです。

 

「PoSでは格差が拡大する」という点について、私は完全に同意します。PoSという通貨は、いわば配当型の通貨であり、株式などのように保有すれば保有するほどリターンを得られる(=格差が大きくなっていく)構造なのです。

②PoS通貨には流動性が少ない

PoS経済圏下で、人々はどのような行動をするのでしょうか。田中氏は貧者、富裕層に分けて行動を分析しています(詳細は田中氏のブログ参照)

 

それによると、富裕層はPoS経済圏にとどまり、何もしない(=PoS通貨を使わない)ことが経済合理的であるとされています。(PoSでは保有していれば勝手に通貨が増えていきますから使う必要はありません)

 

一方で、貧者は、①PoW経済圏に移動すること②自分より貧しいものをPoS経済圏に連れてくることが経済合理的であるとしています。

ここは難解な点なので、例を用いて詳しく説明します。

(ちなみにこの点について、結論自体は田中氏に同意なのですが、根拠付けは田中氏と私では少々異なるのでご留意ください)

 

たとえば、あなたが十分に価格が上がったPoS通貨を購入した場合、売却益を得るためにはさらに高値で購入する投資家を必要とします。これが②の真の意味で、つまり「自分より高値でPoS通貨を買う投資家を連れてくる必要がある」ということです。

②がわかれば、①も理解できるでしょう。

つまり、②はどう考えても持続不可能です。いつか限界が来ます。ですから、②が崩れる前に①のように早めに逃げることが合理的とされるのです。

 

このロジックはPoWにも適用できそうですが、私の理解では大きな違いがあります。

1つ目に、PoWではマイナーという第三極による参加が常に促されている点です。マイナーは自由競争にさらされるため、環境に適応した者しか生き残ることができません。したがってマイナーの構成員は常に変化し続けます。

2つ目にPoW通貨のホルダーが通貨を保有すること自体に大きなメリットがない点です。そのため、PoS通貨に比べて通貨の使用が促されます。

上記の結果として、PoW通貨とPoS通貨では「流動性」という点で大きな違いとなって現れます

つまり、PoW通貨では、新規にPoW通貨を保有する者が常に存在し、またインセンティブ構造上、通貨を保有し続ける(PoS通貨に比べて)投資家が少ないために、②の持続不可能性を和らげているのです。

 

 ③通貨の構造上デメリットを述べにくい

これは軽く流しますが、PoS通貨は流動性が少ないため、小さな売りが大きな価格下落を招くことになります。ですから、通貨の設計構造上、デメリットを述べにくい性質があります。

 

 まとめ

田中氏のブログをもとにPoS通貨の問題点を列挙してみました。このように一見エコな仕組みに見えるPoS通貨には大きな問題点が隠されています。

田中氏は以上のことから「長期スパンで考えた場合、PoS通貨がPoW通貨に飲み込まれてしまうのは確実」と結論づけています。

 

ちなみに私自身の結論については田中氏とは少し異なります。次回はその点について明らかにしていこうと思います。

 

次回の記事に続きます。ではでは。